リンパマッサージ



不規則な食事や運動不足などで排泄機能が低下すると便秘になり、身体に毒素がたまってしまうのはもちろん、リンパの流れも悪くなります。リンパとは、白い血液とも呼ばれる体液のこと。血液のポンプ役は心臓ですが、リンパにはポンプ役がありません。周りの筋肉の動きによってリンパ管の中のリンパ液が押し出され、ようやく動くのです。したがって、筋肉をあまり動かさないとすぐに滞ってしまいます。長く同じ姿勢を続けることが多い人は特に要注意。リンパが滞った状態を放置しておくと、余分な水分や老廃物が排出されず、疲れやむくみ、さらなる肥満の原因となる上に免疫力の低下にも繋がります。腸のデトックスで腸内をきれいにするだけではなく、リンパの流れをよくすることもデトックスには欠かせません。

筋肉を動かしてリンパ液の流れを促進させるには、軽い運動がおすすめです。激しい運動よりも30分から40分程度の有酸素運動を続けると、身体の深部から汗が出るのでより効果的です。

リンパマッサージ

運動以外でリンパ液の流れを良くするのがリンパマッサージです。 リンパ管が集まっているジョイント部分のリンパ節は、鎖骨、わきの下、ひじ・ひざの後ろ、おなか、耳の前、脚のつけ根などにあります。リンパ液は、皮膚の表面近くを流れているので、皮膚に軽く刺激を与えるだけでリンパ液の循環を促進することができます。リンパマッサージの目的は、リンパの流れを促進することで、必要以上にたまった老廃物や毒素を心臓の近くまで戻し、血管と合流させて腎臓から尿として排出することなのです。

リンパマッサージを行うときに気をつけなければならないのは、強い力を入れないこと。効果を高めようとつい力が入りがちですが、刺激が強すぎると逆にむくみや血行障害を起こす原因になります。もう一つのポイントは、リンパ液の流れに逆らわないこと。身体中を流れるリンパ液はリンパ節で合流し、心臓へと運び込まれます。身体の末端から心臓へという、リンパ液の一定の流れに逆らわないことが大切です。

リンパマッサージは1日2〜3回ほど、一度に10回程度でOKです。入浴後の身体が温まった時がもっとも効果的ですが、足をお湯に浸す足浴でも、入浴と同様の効果があります。

鎖骨

くぼみの部分に指をそろえて置き、軽く押したり、円運動をします。心臓へ向かう感じで、上から下に動かします。

わきの下

軽くひじを曲げて腕を上げ、わきの下のくぼみに反対側の手を指をそろえて置きます。心臓に向かってなでたり、円運動をします。

のどの中央に手のひらをあて、首の後ろへそっとすべらせるように。首の付け根にあるリンパ筋を刺激します。

足首

くるぶしやアキレス腱の周辺にたまったリンパ液をほぐすよう、やや強めに力を加えます。

ふくらはぎ

両手で足首をつかむように持ち、ひざ方向へゆっくりと手を引き上げます。

ひざの裏

くぼみの部分に親指以外の指を入れ、下から軽く押し上げたり、小さく円運動をします。

入浴するときに全身をシャワーで刺激する「シャワーマッサージ」も、リンパや血液の流れを促進させます。基本は温水シャワーを身体の末端から心臓部に向かって当てていくこと。足はつま先からくるぶし、ふくらはぎ、ひざ、太もも、股関節の順にゆっくりと当ててください。腕も同様に末端から。左手の指先から始め、手首、一の腕、ひじ、二の腕、肩、鎖骨と順に当てていきます。 シャワーマッサージの前に、38度前後のぬるめのお湯に30分程度上半身を出して浸かる半身浴をすると、さらに効果が倍増。汗が流れ、身体の深部から有害物質を排出することができるのです。

おすすめのリンパマッサージ書籍