スパイス・ハーブ



薬効や効能などがある成分を含んでいる植物、ハーブ。スパイスと呼ぶこともあります。近年、ハーブやスパイスの化学的な研究により、老化を食い止める抗酸化作用を持つ成分や、有害物質が体内に入ってきたときに防御をする免疫力を強化、サポートしてくれる成分があることがわかってきました。近年の食生活で不足気味の食物繊維も豊富なので、ぜひハーブティなどで取り入れてみてください。

デトックス効果のあるハーブ

それでは、デトックス効果のあるハーブをご紹介しましょう。

[パクチー]
まず、ヒ素を身体から追い出すとされる究極のハーブがパクチーです。別名「コリアンダー」とも言われ、タイ料理などによく使われています。他にも腸の働きを活性化させて新陳代謝を高める上に、利尿作用もあり、体内の毒素の排出を促進してくれます。

[ジュニパーベリー]
お酒のジンの香り付けに使用されるジュニパーベリーも利尿作用があり、むくみや水太りを解消してくれます。解毒作用にも優れているので、アロマテラピーのエッセンシャルオイルとして使われることも。

[ハイビスカス]
ハイビスカスはデトックスに効果的な栄養素であるクエン酸やアミノ酸、ミネラル、ビタミンCなどを多く含みます。また、カリウムも多く含まれているので利尿作用があり、水分の代謝を促進し、むくみや便秘に効果的です。

[ダンデライオン]
西洋タンポポが原料のダンデライオンは、別名「おねしょのハーブ」と言われるくらい、利尿作用に優れたハーブです。カリウム、ビタミンが豊富に含まれ、血液をきれいにしてくれます。また、胆汁の分泌と流出を促進し、肝臓を強化してくれるので、お酒を飲む方には最適です。タンポポの根を使ったハーブコーヒーも、ノンカフェインでミネラルを豊富に含んでいますが、熱を奪う働きもあるので、冷え性の方にはあまり向きません。

[エルダーフラワー]
エルダーフラワーは、リノール酸、リノレン酸などの脂肪酸やフラボノイドが豊富に含まれ、発汗、利尿を促す効果があります。昔から、風や花粉症の治療にも用いられてきました。マスカットに似た香りがして飲みやすいので、ハーブティーなどで楽しむのがオススメです。

毒出しジュース

ハーブを使ったデトックスに最適なジュース、いわゆる「毒出しジュース」も最近話題になっています。作り方は簡単。乾燥ペパーミント小さじ1杯に400mlのお湯を注ぎ、ペパーミントティを抽出。茶こしでペパーミントを取り除いたら、ミネラルウォーター100mlを足し、レモン果汁大さじ2杯、しょうがをチューブ状のものなら1〜2cm、オリゴ糖適量を加えてかき混ぜるだけです。
腸を刺激し、体内のガスを排出するペパーミント、マグネシウムが含まれたミネラルウォーター、腸内毒素を排出し、血液の循環をよくしてむくみを解消するレモン、血行をよくして新陳代謝を高め、発汗・排尿を促進するしょうが、腸内環境を整えるオリゴ糖と、デトックスに必要な栄養素が全部詰まっています。1日1リットルを目安に、無理のない範囲で始めてみてください。

スパイス

スパイスは、辛味により唾液など消化液の分泌を高め、代謝を促進する効果があります。

[チリ]
スパイスの辛味で代表的なのはチリ。別名レッドペッパーとも呼ばれます。辛味成分のカプサイシンが体脂肪を燃やし、それにより血行がよくなり身体が温まる効果があります。ブラックペッパーはぴりっとした香りと風味が特徴。消化機能を刺激し、血流がよくなることで新陳代謝を促進。余分な水分を排出し、便秘にも効きます。ホワイトペッパーは穏やかな香りと辛味を持ち、消化促進、利尿作用、おなかの張りの解消などの効果があります。

[ターメリック]
辛味があまりないスパイスでは、ターメリック(うこん)が有名です。肝臓が分泌する胆汁を増やし、悪酔いを防ぎます。利尿作用があり、体内の有害物質の排出を促進、抗酸化作用でコレステロールを血液中から減らすとも言われています。

[ジンジャー]
強力な解毒作用を持つジンジャー(しょうが)は、保温・発汗・利尿・排便作用が大変高いスパイスです。デトックスは、身体を温めるほど効果が期待できるので、お茶の中で一番身体を温めてくれる上に代謝を高めるテアフラビンを豊富に含んだ紅茶と組み合わせたジンジャーティーは、最高のデトックスドリンクと呼ばれています。

その他に、腸内ガスを抑える働きがあり、消化不良や便秘の改善に効果的なアジョワン、胃腸の消化機能を整え、消化できなかった物質を排出してくれるクミン、免疫機能を高めて老化を防止するアリシンを含んだガーリックなど、デトックスに効果的なスパイスはたくさんあります。
スパイスやハーブなどを上手に利用し、デトックス生活の中にぜひ取り入れてみてください。