ファスティング(断食)



みなさんも食事をした後に眠くなった経験をもっていると思います。それは消化するために胃袋の方へ血や酸素が送り込まれているからです。このことからもわかるように消化する作業というのは体にとってかなり負担をかけること。それに食事は毎日のことなので消化器官は本当に休日ももらえずに働かされているといえます。ファスティング(断食)とは、この消化器官に休んでもらおうという考え方なのです。

消化器官がお休みすることは一見、体に悪いことのように見えますね。しかし自然界でも動物はケガをした時にはエサをとらずにじっとし、消化に使われていた能力を本来備わっている治癒能力の方へまわして回復する方法をとっています。これは本能的なもののようです。 人間もファスティングすることによって、消化に使われていた莫大なエネルギーを今度は有害物質を取り除いたりする細胞組織の再生へと使えるようにできます。すると内臓は元気になり、新陳代謝がよくなるというわけです。大食しないことで内臓がもともと持っていた自然な形、大きさ、位置に戻ることも機能の回復につながるとされています。

プチ断食

しかし本当になにも口にしないというのではそれは修行の世界に入ってしまうので、日常生活の中ではプチ断食という方法が取り入れやすいでしょう。有害な塩素が入っていない水や自然な素材を使った野菜、果物のジュースだけを食する方法です。週末や連休の間にだけ行う方が仕事がからまなくて成功しやすく、三日間程度の実施でもそれなりの効果が得られるでしょう。
まず摂取カロリーを減らすことで、体内脂肪をエネルギーに変えようとしてくれます。このことにより体内で最も毒素が溜まりやすい脂肪が燃焼し、同時に毒素もはがれ落ちてくれます。断食することによって体内のいたるところで同じように長年溜まっていた有害な老廃物が自然と排出へとむかっていくでしょう。


注意点

ファスティングで気をつけなければいけないのが後のリバウンドです。せっかく短期間の絶食をしても終了したとたんにたくさん食べてしまっては何にもなりません。終わった後はヨーグルト、おかゆなどといった流動食に近いものから段階を踏んで通常の食事に戻しましょう。食べなかった分を取り返すような大食はやめてください。また長期間にわたるファスティングは栄養失調などにもなりかねません。

そしてファスティングをするには健康な状態であることが前提条件にあります。妊娠中や熱があるときなどはしてはいけませんし、高血圧、心臓などの内臓に不調を抱えている人は必ず医師と相談してから行いましょう。